
ドイツワインの大御所ヨハニスベルクでワイン畑を営むKARL(カール)が活躍する漫画KARLの第5巻は『ニーベルンゲンの黄金』です。
タイトルだけ見ると、想像がつかなかったのですが読んでみると、史実を脚色してしっかりワインのことも関係したお話になっていました。
今回の歴史的ポイントは3つ:
①ライン川が重要な水路であることとその税関の状況
②ライン川で砂金が取れていた
③ニーベルンゲンの黄金伝説
*HAGEN(ハーゲン)という男がライン川に黄金を沈めたと言う伝説がある。このHAGENは、『ニーベルンゲンの歌』のなかで、ジークフリートを殺す勇者。ワグナーの曲で有名ですよね。(私は聞いたことないけど・・・・笑)
先に、「しっかりワインのことも関係したお話になって」と書きましたが、この巻の話はウソの謎解きも絡んでいて、最初に読んだ時はこの①と③がなんで関係するのかわかりませんでした。最後に、KARLが謎解きの種明かしを語っている部分を読んで、「な~るほどね」とわかりました。ドイツ人なら、すぐ後ろまで読めてほどよい緊迫感かもしれないけど、私は通勤バスの中で3日くらいかけて読んだから「つじつまがよくわかんない話だー?」って思ってました。(苦笑)。
うちは、第4巻がヌケているので経緯はわかりませんが、この第5巻でKARLの宿敵で悪者のFERDINAND(フェルディナンド)は、お金を積んでライン川のKAUBの手前のPFALZで税関の役人になっていました。そこで、不正に税金を取って私腹をこやしていて、KARLのワイン樽を積んだ船もその被害に遭います。KARLの畑のあるヨハニスベルクは、エバーバッハ修道院の管轄で特別な地位にあったので、船を出すマインツの辺りからケルンまで無関税で荷物を運べるのです。
ところが、FERDINANDのトリックで一般船扱いをされ、関税を払わない限り通らせないといわれます。ただし、通常は無料なので、そんな高額なお金を持っておらず、税関に荷物を停められてしまいます。
そんな大事な問題に直面している時に、KARLのお友達で太っちょでマヌケキャラのOSKERは図書館で読んだニーベルンゲンの伝説に夢中になり、その黄金を探すなどと言い出します。KARLは、ここに問題解決作戦を思いつきます。
これは、最後の種明かしでわかることですが、KARLは強欲なFERDINANDをニーベルンゲンの黄金でおびきよせて、税関から引き離して、元通り船を障害なく税関を通過させることにしたのです。FERDINANDを騙す過程では、その作戦に真実味を出させるために、フランクフルトのゲーテに智恵をかりに行ったり、ライン川の砂金の取れる場所で金をとってる様子を見させて、段々FERDINANDを問題の税関から遠ざけていきます。
からくりがわかった後、OSKERはがっかりします。
第3巻の『ローレライ事件』では、ローレライに住む美女の魔女なんていないっていうオチですが、ここでもやっぱりニーベルンゲンの黄金なんてホントにあるわけないじゃん!というオチになのです。
KARLの彼女のマリアに気があったFERDINANDですが、この巻ではしっかり奥さんがいて、その奥さんは現代のブランド好きセレブ志向で笑えます。いつの世でもそういう人はきっといたに違いない・・・ということでしょうか。
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